英語の文章の訳し方

塾で面白い先生がいた。
なべちゃんとかいわれていて、相当怖い先生だった。
私は偏差値42とかふざけた成績だったのに
なぜか最上級のクラスに入れられて、
かなりかわいそうな子だった。

いつもの授業のパタンでは、教室(4F)で待っていると、3Fのドアが
「ガタン」と開く音がして、階段を乱暴に「ダムダム」と上っていく。
そして4Fにつき、「バン!」とドアが開き、
「うっす。今日はこれをやれ」といって、プリントを配り、
また、バンとドアが開き、去っていく。
3Fの本部でコーヒーを飲んでいるらしい。

もう、3Fのドアの音が開いた瞬間に友人と顔を見合わせ(その彼は賢い子)、
「ひぃ」とか言っていたものである。
本当は、駿台の先生。見た目は、宅八郎そっくり。
いつも水色で破れて羽毛がはみ出ているダウンを着ている。ジーパン。

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この先生の授業は、徹底した構造分析である。
苦手で苦手で仕方なかった英語も、構造分析によって、
人に英語が一応得意といわれるようになった。

授業はこんな感じである。
内容は、今は退化しているため、あっているかどうかはわからない。

まず、以下のような文が与えられる。辞書の使用は認められる。
The heavy rain forced us to stay at home.

で、先生が「○○っ!分析!」といわれると、以下のように答えるのである。
 「The heavy rainがS(主語ね。)、forcedがV(述語) usがO(目的語)で、
 to stayが、forcedにかかる副詞句。at homeは、Mで、to stayにかかります。
 でもって、主格であるThe heavy rainは、無生物なので、この文章は、
 無生物主語の構文。無生物主語の構文は、目的格を主語とみなし、主語を副詞句として、
 訳せばいいから、The heavy rainのSは、S'(仮主語)で、真主語は、目的格のus.
 だから、目的格のusが主語になって、The heavy rainは、副詞句とみなして、forcedにかかるから、
 「私たちは、強い雨のために、家にいなければならなかった。」です

とかいうのである。ここで、forced to ○○は、〜〜を強制的に○○させる構文だからというと
なぜそうなのかを分析しろといわれる。
それを使ってよいのは、「いわれている構文(X is said thatとか)名詞構文
(簡単なのは名詞二つくっついたら、先にでた名詞は形容詞句として訳す。)」
ぐらいだった。

で、やはり英語が苦手で、ネクサス構造さえ知らない、なんちゃって受験生だった
私は上のようなことがいえるわけもなく、
えっと「The heavyが、主語で、forcedが述語で、usが目的語で、to stay at homeが、不定詞
とかいっていると「はぁーー!(怒)○○!もういい!」とかいって怒られるわけである。
もう、塾に行くのが怖くて怖くて、徹底的に予習してた。

多分、私の中ではカリスマだったのであろう。学校指定の英文法の本を見せろといわれ、
フロンティア総合英語を見せると、「はぁーー!(怒)なんだこの本は!なめんな!ほってまえ!」
といわれ、「コンプリート総合英語を買って熟読しろ!」と言われ、本当に熟読した位である。

英語の時間に、英語の先生がforの意味を訳させるときに、「toと一緒」とかふざけたことをいったので、
((〜〜のために)といわせたかったと思う。)
授業終了後「先生、さっきいってた意味って、文法的に意味違いますよね。to 不定詞
文法的な意味は、義務 予定 運命 可能 否定ですよね。で今回の文法的意味は、予定です。
forの文法的意味と異なりますよね。一緒とは思えません。 
ほれほれコンプリートのこのページです。」
とか、コンプリートの例文をほとんど覚えているくらいだった。
嫌な生徒である。

見た目には、どうかんがえてもグラサンかけたうさんくさくて、あやしいおっさんにしか見えないのに、
このカリスマはどこから、にじみ出てくるのだろう。