水道水の蛇口

今日風呂に入っていると、何らかのタイミングで、蛇口の栓を閉めているのに、
蛇口からポトポトポトと水が出た。水滴というレベルではないが、
スプーン3杯分もない程度。おそらく蛇口の閉めるところと栓までの
間の管に入っている水量。

なぜ、水が出たのか?と思った瞬間に解が分かり、少し昔を彷彿してしまった。

小学生のころ、風呂に入っていて、蛇口の栓を指で触れ、少しずつ少しずつ
離していくと、ある任意の距離まで離れると同じ現象が起こった。

子ども心には

  1. 栓を閉めているのに、なぜ水が出てくるのか?
  2. なぜ、指を持っていくと水が出るのか?

ということが不思議でならなかった。
もちろん1の理由は先ほど書いたように蛇口は、コックであるため、
水が閉めているが、閉めたコックから栓までの間の管には水が入っている
ということである。
なぜ、小学生の段階で分からなかったのだろう。


2の理由は、コップに水をいっぱいに浸したときを考えるとよい。
(別に水でなくてもよいが。)
水があふれずに、少し盛り上がるはずである。
これは、分子間力(分子と分子の間には、相互作用が生じる)が働くが、
表面の水分子は下側には水分子との結合を持つが、上側には水分子がないため、
相互作用の影響を受けない。
したがって、このあまったエネルギが表面張力のエネルギに使われるため、
盛り上がっても水はこぼれないのである。

これを、反対向きにしたと考えると、水道管の水が出てくる現象が
説明できるような気がする。

指で押さえたため、表面張力云々の世界ではなくなるためでは?
(表面張力で盛り上がったコップの水を指で突っ込んだら別の理由であふれる)
とか思った。

もう少し思考を続けよう。
では、水がこぼれたのは、表面張力であるが、きっかけは、
やはり本当に指でつっこんだため?

表面張力は、温度によって分子間の活動の活発さが変わるため、
強さが変わる。
一般的に温度が高くなれば高くなるほど、当然ながら表面張力は弱くなる。

検証する方法を考える。

検証方法は、簡単。水道の栓を手で触るかライタなどであぶって、温度を高くすればよい。
ライタであぶって無事かどうかは、保障できないが。

考察。栓の素材は?・・金属の何でできているのだろう?
温泉。温泉の水道の蛇口は黒に変色していた。
使っていない水道の蛇口は茶色い水がでてくる。
硫化して黒色になって酸化して茶色は・・。
鉄。
多分鉄だろう。

鉄をあぶると・・。あ、黒ずみそう。
やはりライタであぶらないほうがよい。

今度、風呂はいったときに、手でにぎってみよう。

われながら本当に無駄なことに時間を使った気がする。
ただ、昔の解けなくて忘れてて、脳の中の引き出しにおいていた
なぞなぞが、今になって急に引き出しが開いた感触を味わえたのは、
うれしい。